極真の大和魂 極真会館6段 三好かずお

高知に根付く大和魂

三好一男さんの写真

 現在、三好は四国・高知にて支部長の任に就いている。三好の出身地、愛媛に隣接した南国、高知である。坂本龍馬で知られる、質実剛健をもってする荒々しい太平洋の波に似た風土。切り立つ山々と海に生きる男達が築いてきた独特の息吹きは、まさしく三好の性格と一致する。
 昭和59年、支部長就任からすでに7年が過ぎた。現在では約10の道場を持つまで、極真空手は高知に根付いている。
 選手としての“現役”は引退した三好だが、武道家としてはもちろん、いまだ現役だ。今でも弟子達より、三好が一番稽古に精を出している。
一昨年は、自力、40人組手を達成して“四段位”を取得した。
「高知という、全く未知の土地に来て、道場を開く事になったんですが、今自分は最高に充実しています。まるっきり空手なんか知らない人達に、極真の素晴らしさを伝える事ができる。偉大な大山総裁が築いた極真空手、自分が虜にされた極真空手を一人でも多くの人に広める事ができる。最高に満足です。高知というのはとても小さい県です。でもみんな熱い情熱に溢れたところです。
 高知に来てから毎年、正月元旦の朝、道場生全員で寒稽古を行なうのが恒例なんです。観光で有名な桂浜で、海に向かって思い切り突きと蹴りを繰り出すんです。そのうち、元旦の朝は、桂浜を極真空手着で満杯にしてみせますよ。必ず!それまで努力精進。いやいや一生、自分は武道家として生きるつもりです」
 三好一男。新極真会にあって最も“大和魂”を感じさせる男である。今、三好は南国・高知で熱い血潮をたぎらせている。平成の武人、三好の武道人生は、まだ始まったばかりである。